2010年11月18日木曜日

デカール貼りのコツ

<基本>
1. 手をよく洗ってから作業する
全てのモノづくりの作業における基本中の基本ですね。
2. 貼った後によく洗う。
洗面器に水をはって、メガネシャンプーで洗うのが、最近の僕のやり方です。糊のぬめりをしっかり取ります。
3. 気泡をしっかり取り除き密着させる
密着してないと表面が凸凹して仕上がりが汚いし、クリアーコートしたときに問題を起こします。
2.で水の中につけると、密着してないところはシルバリングしていて、すぐわかります。
大判デカールだったり、周囲が密着していて気泡を追い出せない場合には、気泡部分をアートナイフで穴をあけて、空気を抜きます。
4. 使用するデカールとデカール軟化剤の特性を把握する
デカール軟化剤は各社から出てるけど、基本特性は同じで、デカールを軟化状態に持ってくだけの強さが違う、のかな。
僕は、クレオスのマークソフターを使ってます。
セッターのたぐいは一応持っているけど、軟化させて密着させれば糊が流れていても剥がれることはないです。
デカール自体の特性は、同じメーカーの製品であっても違ってくるし、デカールのサイズでも違うし(小さいデカールはすぐに軟化する)、予測しづらい部分がありますが、数多くデカール貼り作業をこなせば大体はわかるようになります。
5. デカール軟化剤を塗装面につけっぱなしにしない
デカールを軟化させるだけでなく、塗装面も侵しますので、軟化剤を余計なところになるべく付けないようにします。
2. での水洗いで、軟化剤が凹部に残らないよう、しっかりと洗い流します。
6. クリアーコートはよく乾かしてから
見た目乾いたようでいても、水分が残っている場合があるんですよね。

<応用>
・デカールの軟化を強めるためには熱を加えます。やり方は色々あります。
ex.  ドライヤーで熱風を当てる
ex.  白熱灯の光を当てる
ex.  お湯を使う
ex.  水に濡らした綿棒を半田ごてにサッと当てて、お湯つき綿棒に変える

・他に軟化/密着を強めるための方法としては、溶剤をかける、というのもあります。
ex. シンナーをエアブラシで吹く
ex. 流し込み接着剤をサッと塗る

・塗装面が80~90%程度乾燥した状態で、貼り始める
デカール裏面が溶剤と接することになるので、完全乾燥後よりは密着させやすいです。その分、位置決めはしにくくなりますが。

・クリアーコート時に、密着不足でぷっくり膨らんだら、、、
- 即座に針で気泡を潰して空気を抜く
- 50~80%程度乾燥した時点で、針で穴をあけつつ、固いもの(爪とか)で押さえて空気を抜く

・クリアーコート時にデカールがしわくちゃになった、割れた
厚吹きしすぎです。あきらめてください。

・軟化したデカール表面を何で押さえるか
ex. 水に濡らしたティッシュ
ex. 水に濡らした綿棒
ex. 指
スジ彫りでは、
ex. アートナイフ(ただし、切ることが目的でなく押さえることが目的)
ex. 爪楊枝
ex. クレオスから出ている、軟プラスチックのヘラ
強く押えたい場合、指は結構便利。体温(熱)を与え続けることができるので密着はさせやすいです。指紋の問題が出てきますが。

・凹部のデカール処理
好みの問題になりますが、2種類の仕上げ方があります。
(1) 凹部をアートナイフでなぞってデカールを切り離し、凹部(スジ彫り)で塗装地があらわれる仕上げ方
(2) デカールをとにかく軟化させまくって、デカールを切り離さずに凹部に密着させる
(1)の方法は、デカールが完全乾燥した状態だとデカールが割れてしまいきれいに出来ません。デカール軟化剤を塗るなどして対処してください。また、デカールがあまり乾燥してない状態だと、デカールの縮みが大きく、デカールとデカールの距離が離れすぎてしまう問題も出てしまいます。難しい。。。
塗装地が80~90%程度乾燥した状態で作業した場合、アートナイフを当てたときに塗装地に刃先がめり込んで、スジ彫り処理が細くくっきりできる場合があります。
僕の場合、(2)を目標に貼り始めるのですが、大抵は、凹部でデカールがちぎれて塗装地が出てしまい、あきらめて(1)の方法になってしまいます><

・デカールの整形
一旦貼ってみて、サイズが異なる(デカールの方が大きい)場合には、デカールを剥がしてカッティングマット(100均で売っているやつとか)に載せ、水を補給しつつアートナイフで押し切り、再度貼ってサイズの確認をします。
曲線だったり、大判デカールで剥がせない場合には、デカール半乾きの状態で、アートナイフでなぞって切り取ります。
デカールのほうが小さい場合には、一旦貼ってデカール軟化剤を塗って延ばす作業を繰り返して、形を整えます。塗り分け部分用のデカールの場合には、同じ色のデカール小片を別のデカールから取ってきて、足りない部分を埋めます。
デカールは乾燥すると縮む、薄くなる、ので、その辺も計算に入れて整形します。
2枚のデカールが重なる場合には、貼った状態で重なった部分をアートナイフでサッと切り離し、重なりをなくします。

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